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libra05's blog

映画を中心に、好きなものについて自由気ままに書いています

映画 LEGO® ムービー--「全部変えていいんだ」

急に暑くなりました。風は強いし、湿度も高いですね。

外出して3秒でセットした髪型は崩れてしまい、諦めモードに。どこか建物に入ると、次は強すぎる冷房に鳥肌が。
蒸し暑さと寒さの繰り返しに、とても体力を消耗してしまいます…。

(そういえば、最近は劇場の冷房が強すぎて風邪を引くことが減った気がします。以前は、スカートで劇場に行っては、よく後悔していました。)

みなさんも、どうぞ体調を崩さぬようお気をつけください。



さて、こんな季節は、涼しい部屋でアイスを頬張りながら、のーんびりとDVDを鑑賞したいものです。

早速そんな願望を叶えるために、レンタルショップに寄り、大好きなカップアイスを買ったのは、つい先日のこと。

一つ前に観た映画が『デッドプール』だったため、次はほんわかする映画がいいなぁ、とDVDの棚の前で考えていました。そのときにふと目に入り、手に取ったのがこちら。

このときはまだ、あまりに作品に引き込まれて、アイスがトロトロに溶けてしまうなどとは予想だにもしていませんでした…

wwws.warnerbros.co.jp

  • 原題:The LEGO Movie
  • 2014年/アメリカ
  • 100分

ざっとあらすじ

いたって「平凡」な主人公エメットは、あるきっかけで世界を救う救世主だと勘違いをされてしまう。戸惑い、騒動を起こしながらも、美しいワンダーガールをはじめとした仲間たちと出会い、協力して敵と戦う中で初めて、故郷であるブロックシティ、さらに自分たちが住む世界のとてつもない秘密を知ることになる。

こんなときに観たい/こんな方にぜひ

  • 楽しい、笑える作品を観たいとき
  • それでいて、深いメッセージがある作品を観たいとき
  • レゴで遊んでいた方
  • レゴを子どもに遊ばせている方


  • レゴの良さって何よ?という方

(私はどちらかというと、これでした。「知育のため」にレゴを買っているという友人の親が多くて、子どもながらにうんざりしていた記憶があります。)

  • 上記に当てはまらなくても、とにかく、思い出に残るようないい作品を観たい方

この項が要らないんじゃないかというほど、ざっくり、もう、正直に書いてしまいます。
だって、本当に名作だと思うんです。なんで劇場に観に行かなかったんだろう。
ウォルト・ディズニーの約束*1を観に行こうかということばっかり考えていた、2年前の自分に喝を入れてやりたいです。

おすすめポイント

スヌーピーよりも何倍も大人向けの作品だと思います。
入りはふわっと軽いし、何も考えなくていいエメットのドタバタ劇の面白さにぐぐぐぐっと引き込まれ、気がつけばしみじみと唸るほどの深ーいメッセージを受け取ることになります。
うまい!
この、計算された引き込み方はまるで、飲み口は柔らかいけど、ちゃんと「美味しいお酒だなぁ」としみじみさせてくれるお酒の『澪』*2そのものです。
(ちなみに、飲み口の柔らかさで言うと、カルーアミルクほどの甘ったるさ、つまり子ども感の強さはありません。)

そうか。澪を飲みながらの鑑賞もありですね。…次はそうしよう…!

カチカチ…

フルでCGである今作ですが、初めはクレイアニメのように実写で撮っているのかと思ってしまいました
そのくらい、大変、精巧に映像が作られています。
猫や鳥が出てきたときは、レゴじゃないものも存在させているのかと思いましたが、よく見るとちゃんと、レゴの動物のパーツなのですね。

そんなブロックレゴの手触り、ブロックがはまる感覚が、全編を通して聞こえるカチカチとした音に表れています。
その音が本当に心地良いこと…!
たいしてレゴをやっていなくても、人の手が作っている、というあたたかい空気と懐かしさを感じられる音なのです。

耳でも目でも、隅から隅まで完璧なレゴの世界が作られていることを実感できます。



感想(ネタバレあります)

憧れちゃうマスタービルダー

パーツをすぐに組み合わせて乗り物などを作り出せる存在、それがマスタービルダー。劇中では、アメコミヒーローも、リンカーンも、海賊も、みんなマスタービルダーなんです。
彼らの目から見た世界の描写もあるんですが、そこでは世界の全てがパーツとしてナンバーとともに認識され、作りたいものに必要かどうか、素早く計算されていきます。
足元の道路など、あたりのパーツを使って短時間でさささっと組み立てていく姿がものすごくかっこいいです!!しびれるくらいかっこいい。

自分でレゴをやりたいと思わないけど、マスタービルダーの活躍シーンだけ、何も考えず、ずーーーーーーっと観てたいくらい。


子供の頃にこの映画を観ていたら、将来の夢はマスタービルダー!だったかもなぁ。

I♡ウィトルウィウス

もともと、エロくはなくはじけているお茶目なおじいちゃんが大好きなので、主要キャラのウィトルウィウスには何度も射抜かれてしまいました♡ そして、なんと声優はモーガン・フリーマン!!!!

なのに、なんで、なんで死んでしまったの…

可愛らしい幽霊の姿で出てきてくれますが、やはり、おしごと社長にポーンと殺されてしまうシーンが必要だったのか疑問です。

死ぬんならバットマンでよかったのになぁ。


「平凡」なエメットに胸が…

エメットは、レゴの平凡な作業員。いつも明るいけど、人に好かれたいがばかりに「人に好かれるためのマニュアル」通りに必死に行動しているという、ちょっと切ないキャラクター。
そのせいで、実は同僚たちに「特徴がない、自分の意見がない、つまんない奴」「誰だあいつ」とまで言われてしまいます。

面白おかしくやや明るめに描かれたこのシーン、結構切なく感じました。
なんだろう、だって、つい嫌われないように頑張って周囲に合わせてしまうって、誰にでもありうることだし、その気持ちが痛いほどわかるんです。

エメットがそんな事情なしの、ただかるーいキャラだったとしても(実際そうだったような気もします)、痛いとこを面白おかしく突いてくるなぁと。このシーンで、どこか胸がチクっとしてしまったのは私だけでしょうか。

そんな「平凡」すぎるエメットが、自分に自信を持ったうえで敵と向き合い、ちゃんと世界を平和に導いたというのがストーリーに深みを与えてくれているのだと思います。

ただの「面白い」から、予想を裏切る展開へ

本作は、『デッドプール」ほどの下ネタはないにしても、同じように、しゃべりと『間』で笑わせてくれます。
エメットやウィトルウィウスの天然ぶり、濃いキャラクターたちのやりたい放題が本当に面白い。
レゴ感そのまま(表情を大きくは変えられないし、動きも滑らかにはできない)という制約があるのにここまで面白いだなんて、よく考えたら、とんでもないことです。 

そんな面白さだけでも大満足なのに、意外な方向に進んで行く物語の展開に何回も何回も驚いてしまいました。


ここで、鑑賞時の私の気持ちを順を追って書いてみます。

なんかおじいさんが倒されたけど、この悪い奴は一体なんだ!?

主人公のエメットが住む世界は『ズートピア*3みたいで、観てるだけで楽しい気分になるなあ。さっきの悪役はなんだったのかしら。

エメット、テンション高すぎ…!みんな歌って踊って街を作ってるんだね。ふむふむ。なんか『イエスマン*4みたい。

あれ? 救世主になっちゃったけど、これ、エメットの面白いドタバタ劇と映像の凄さが全編続くのかな。いいね。
一瞬、実写の猫が映ったけど、この作品、そういうなんでもありのおふざけ多そう。

エメット、みんなに好かれてなかったんだね。かわいそうだな。なんだか、予想していたストーリーと違うみたい。
(ここからアイスを食べる手が止まったままでした)

最強の兵器って言っても、「スパボン」てなんじゃ。バカボンみたいな名前。
ふうん。おじいさんもワンダーガールも、世界のために戦ってるのねえ。マスタービルダーのメンバー豪華だなあ。アメコミヒーローやらスターウォーズメンバー大集合じゃないの!!

エメット、やればできるじゃない!それにしても、なんか敵も必死だなぁ。悪役の両親まで犠牲になってかわいそう…。

まさかの実写…!? 人間でてきちゃうの!? しかも、この親子がこのレゴの持ち主だったのね…!
猫これだったのか! なんて伏線…!

おとうさーーーーーん!!!!!


衝撃の実写パート−−おしごと社長とお父さん

ラストの実写パートだけを見せられたら、ここまで感動できなかったと思います。

エメットたちが住む世界を作った「上のお方」である(人間の)お父さんは、息子が勝手にレゴの配置を変えること、しかもその配置が混沌としていることが我慢できなかった。だからボンドで固定しようとする。
これ、観ている親世代はかなり共感できるんじゃないでしょうか。

「何を理由に、どこに、何があるのか」
仕事をしていると、こんな考え方をすることが普通になってしまいます。
これって、心の赴くままに意味不明なことをする強さがなくなってしまうということなのかもしれません。

凶悪な敵の名は「おしごと社長(大王)」で、初登場時から、「なぜそんな名前なの?!」と不思議に思っていました。
だって凶悪な敵にしては、強くなさそうだし。つい、製作陣のシュールなおふざけなのかなと。

結局、彼は、実写パートのお父さんの化身みたいなものだったわけですね。
早い段階で、本物の猫が画面に一瞬映る瞬間があるんですけど、これはレゴの世界と実際の人間界が繋がっている伏線だったんです!
この猫などは、ただのおふざけだと思っていたので一本取られた気持ちでした。全てが繋がったときの、そうだったのか!というアハ体験の感覚は爽快でした。


本当の敵

元はと言えば、このレゴの世界を作ったのはお父さん。彼だって以前は自由な発想で、のびのびとレゴで遊んでいたんですよね。
ということは、エメットたちが戦っていたのは、「自由な発想力を奪うマニュアル通りの考え方」だったんだなぁと。

それもわかったうえで描かれるハッピーエンドは、大人世代に向けての「大事なもの、なくしてない?」というメッセージ。
おしごと社長に語りかけるエメットのやさしい声と表情(レゴのありきたりな顔なのに!)が忘れられません。

今回は、シンプルだけど、なんだか勇気がもらえる、ラストのエメットのこの言葉で締めたいと思います。



「全部変えていいんだ」




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*1:しかも、まだ鑑賞できていません。うう。eiga.com

*2:澪ってマスカット風味だったんですね…!DRY(こちらはりんご風味らしい!!)よりもノーマルな澪の方が好きです。 shirakabegura-mio.jp

*3:アナ雪を超えてほしい…! 好きすぎてまだ感想がまとまらない。書く前から力みすぎていて、もしかしたら、ずっと書けないかもしれない作品です。 thepage.jp

*4:そろそろ再び観ようと思っています。ジムのパワーを貰わなければ。 eiga.com