libra05's blog

映画を中心に、好きなものについて自由気ままに書いています

読書 福田健『説明力−−「その説明は、わかりやすい!」と言われる話し方』

今回は本について書いてみようと思います。「書評」と言えるほどのものではなく、感想をぽつぽつと…。

この本を手に取ったきっかけ

ここ最近、「他人に説明する」ということの難しさをひしひしと感じております。

これをこう説明しよう!と頭で整理してから話し始めても、相手の顔をみて話しているうちに、本当に説明したい事柄から派生した別件のほうへ話が飛んだり(そしてそれが盛り上がり主題を忘れたり)、相手の反応を気にしすぎて「~なのかなぁとか思ってみたりして…(汗だく)」と歯切れの悪い説明になったり

そんなことはしょっちゅうで、「本当はもっとちゃんと伝えられるのに」という悔しさが残ってばかりでした。


いや、でもちょっと待てよ。

そもそも、まだ本気出してないんだからねという悔しさを感じるほど、本当に「説明する力」が私にはあるのか…?
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よく考えたら、説明の仕方なんてものは学んだことがないし、もちろん説明する練習をした経験もありません。
日頃、ただ、説明を受けていて「わかりにくいな〜」とか、説明をしていて「もっとうまく伝えられるはずなのにおかしいなぁ」とか思っているだけです。

それはつまり、常日頃、自分の考えや状況を、それをまだ知らない相手に伝える=「説明をしている」のに、すべて自己流でやっているということ。

そう思うと、なんだか不安になってきました。自己流の説明から卒業したほうがいいのかもしれない。そのために、もっとちゃんと説明の仕方を学びたい!
突如湧いてきたそんな熱い思いを胸に、さっそく書店に行ってきました。

あるある!
「話し方」というコーナーには本がびっしり。多くの人が説明することの難しさを感じている証拠なのでしょうか。
棚を見渡すと、ビジネスの話し方、人に好かれる話し方を扱う書籍が多いことがよくわかりました。


今回読むことに決めたのはこちらの書籍です。

説明力―「その説明は、わかりやすい!」と言われる話し方

説明力―「その説明は、わかりやすい!」と言われる話し方

  • 2015年3月刊行
  • 海竜社
  • 著者:福田健

C.N.S株式会社 話し方研究所 会長
1983年 話し方研究所を設立。
2004年に会長に就任。
話し方・聞き方を軸に、講演、執筆活動に従事
(Wikipedia)

「話し方研究所」というのがあるんですね…! ざっと見たところ、著作物は50点ほどあるようです。


そのシンプルな書名に惹かれ、「これこそ私が求めていたものだ!」と意気揚々レジに向かったわけです。そういえば、「◯◯力」という言葉が一時期ものすごく流行っていましたよね。

感想

構成について

章立ては以下のとおりです。

  1. うまい!「説明のコツ」はこれだったのかーー「話し方」40年の体験が明かす20のスキル
  2. あなた!その説明では、嫌われますよ−−苦手な説明が得意に変わる5つのヒント
  3. 「結局、何なの?」と言われない話し方−−わかりやすく好感をもたれる6つのヒント
  4. 仕事ができる人がやっている「説明の原則」−−論理的に説明ができる4つのヒント
  5. もっとわかりやすくする「説明の原則」−−相手の心をたちまちつかむ3つのヒント

「説明の仕方」というのは第1章(約80ページ)のみ、読んでも読まなくてもいいくらいのモチベーションの第2章〜第5章は合計約170ページ。説明の方法と言うよりも、人に何かを話すときの心の持ちようがこの本でのメインになっています。

そうなのです。はやる気持ちが抑えられず、目次をさらっと眺めるだけでレジに直行!という悪いクセが発動してしまったため、私が本に求めていたもの(「説明の仕方を学びたい」)との間にミスマッチが生じてしまいました。これしょっちゅうやってしまうんですよね…。


とりあえず読了はできましたが、第2章〜第5章それぞれの区別と相互の関係があまりよくわかりませんでした。(また、「嫌われる」とか「好感をもたれる」とか、そういうのは難しいことをしっかりと相手に説明できる力がある人が進める次のステージなのではないか、という思いはあります。)例えば、「スキルと心得」というざっくりとした括り方のほうが本書には合っていたのかもしれません。


各章で紹介される20のスキルや3〜6つのヒント。これらの各項目のページには、必ず複数の小見出しが付いています。多い時には見開き2ページに2個の小見出しが並ぶことも。読了後、小見出しだけを最初から追って、全体をざっと復習してみるのも良さそうです。

内容について

第1章で紹介されている20のスキルには、今からでもすぐに使えそうなものが沢山あります。また、単なるハウツーではありません。他の章と同じように、説明する側の心がけにもそれなりに触れ、著者自身の体験談を交えて説明がされているので、文章全体に血が通っている感じがあります。とっつきやすいです。


第1章をはじめ、本書を通して参考になったスキルや心得は以下のとおりです。

★説明している最中の自分の言葉を、句点でこまめに区切ることを意識する。区切った後に前後のつながりがはっきりするような接続詞を使う(「〜が」は順接・逆説の両方に使えるので、要注意)。

★相手に気兼ねして遠回しに言うと、かえって相手を苛立たせることがある。単純・ストレートに表現すれば、わかりやすく手短に伝えることができ、かえって相手のためになることもある。
←自分はこのタイプだと直感しました。相手の反応を見ながら話すのは大事ですが、相手の反応がどうであっても伝えなければいけないこと、というのも多々あるんですよね。
そんな時は相手にいかにわかりやすく伝えるかということが意識されるべきで、「こんなこと言ったら申し訳ない(私はなんてダメな奴なの)」という思いに引っ張られ過ぎて、一人であたふたしてはならないのですね。

★説明が理解できていない相手を「飲み込みの悪い奴」と非難しない。話を飲み込みやすくするのは、話し手の仕事。
←ああこれもやるなぁ…。感情的になっていればいるほど、相手にとっとと理解してほしいと強く思うもの。そんな時には、相手置いてけぼりの大雑把な説明をして、一回でちゃんと理解してくれない相手にイライラすることがあります。「話し手の仕事」をきちんとする、と意識せねば。

どれも勉強になります^^

気になった点

全体を通して、具体例が突然はじまることが多かったためか、「!?」となることも。唐突に始まって唐突に終わる具体例に、読むペースが乱されがちでした。最後の方はちょっと慣れましたが。


心得パートではわざわざ取り立てて書くほどのものなのか、少し疑問がわく記述もありました。
例えば、第3章で紹介されていた6つめのヒント。

6 説明する人が手に入れるものとは

  • 説明力が身につく
  • 相手の側に立って考える習慣がつく
  • 説明する者が一番多く学ぶ
  • 相手に喜んでもらえる嬉しさ

うん、そうなんですけど、書いてあることは間違っていないともちろん思うんですけど…なんだろう、当たり前すぎてなんだか「ヒント」とまでは言えない気がしてしまいます。


重箱の隅をつつくようないやらしい感じですが、どうしても気になった点をもう一つ。

説明をする際、自分だけの見方を、その人に関する「すべて」であるように表現するのは、危険です。
(p.258)

こんな記述がある一方で、

根はやさしい人なのに、自分だけ承知した言葉足らずの人。時折、こんな人があなたのまわりにもいませんか。このタイプの人が内心で呟くセリフはこうです。
(まったく、わからん奴だ)(p.260)

日本人は略語が好きです。(p.266,p.271)

こう言い切ってしまう記述があり(略語好きに関しては、何と比べてとか、そういう客観的なものが挙げられてないので気になってしまいました)、なんとなーーく腑に落ちない感じはありました。

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心得パートがやや冗長だったせいか、本書を読み進めるのに少し苦労しました…。何度もくじけそうになった。
ですが、「相手に伝わる説明の仕方」が単なる小手先のテクニックにならないように、まずは「どういう話し手を目指すべきか」という点を意識するのが大事であると気づけたのは本書のおかげだと思います!

説明の仕方については、もう少し納得がいくまでいろいろ読み漁ることに決めました!次は目次もちゃんと確認しよう。
まずは、本書で勉強になった点を意識して、来週予定している仕事の打ち合わせに臨もうと思います。